今日も快晴です。
春は気候も良く、暖かで気持ちのいい季節ですよね。
春と言えば頭がオカシイ人が多発する時期でもあります。
ここに年中頭が春な子が・・・・。
言わずも知れた、・14歳。
今春で、中学3年生です。
今日で春休みも終わり。
そんな中、は一人で散歩の筈でしたが・・・・迷子になりました。
しかし本人は到って気にしていない様子です。
暢気に鼻歌を歌いながら、スキップランランです。
区内ではありますが、結構いい距離まで来ました。
とそこへ・・・。
「あっー、にゃんこーー!!」
ふさふさの白い猫が一匹、の前を通り過ぎようとした。
「きゃーーー、きゃわいぃ〜。」
その奇声に猫がビクッとの方を振り向いた。
「にゃ・にゃ・にゃんこ・にゃんこ・にゃんこ♪」
にゃんこの歌(作詞:作曲 )を歌いながら猫に近づく。
「にゃんにゃん?」
猫に通じる訳でもないのに猫語を話す。
ジッとを見つめる猫。
「こにゃにゃちわぁ〜。」
招き猫を模った様なポーズをとり、しゃがむ。
馬鹿丸出しである・・・。
ジッと見つめる猫・・・・。
ジッと見つめる・・・・。
互いに微動だしない。
見つめる。
見つめる・・。
見つめる・・・・・・・。
見つめ合う事、およそ5分。
「カルピーーーン。」
と声が聞こえた瞬間。
「ほらぁ〜。」
と変な泣き声を発しながら猫が声の方へと走り出した。
「あっーーにゃんこーーー。」
も猫を追いかけて走り出した。
「カルピン。」
「ほらぁ〜。」
おそらくその猫の飼い主なのであろう。
カルピンは声をかけた主に飛びついた。
「どこいってたんだよ!!勝手にいなくなるなよ。」
カルピンを抱え上げる少年。
「ほらぁ〜。」
「ねぇねぇ。」
声を掛けられた少年。
今、の存在に気がつきました。
「・・・なんっすか?」
「そのニャンコ、君の猫?」
「そっす。」
「きゃわいい〜ね。」
(きゃ?きゃわいい〜?この子まともにしゃべれないのか・・・?)
「ねぇねぇ、抱かせて?」
手を差し出す。
もう抱かせてくれる事前提である。
「ねっ?」
瞳がキラキラに輝いちゃってます。
期待度満点です。
「いいっすけど・・・。」
「じゃぁハイ、貸して?」
少年からカルピンを受け取った。
頬をスリスリ摺り寄せてます。
「ふさふさぁ〜気持ちいぃ〜。」
猫を抱けて大満足の様である。
「よいしょっと。」
カルピンの両脇に手を入れて抱きなおした。
カルピンはだら〜んと身体が伸びてます。
そしてまた見詰め合うとカルピン。
見つめる・・・。
見つめる・・・。
見つめる事1分。
「な゛!!」
奇声を発したのは少年、あっけにとられ一瞬止まる。
それは突然の行動だった。
「な・なにしてるんすか!!」
の起こした行動・・・。
大口開けて猫の顔をカプリと口の中へ。
猫ことカルピンも吃驚である。
「ちょ、ちょっと出してください。」
からカルピンを奪い取る少年。
「一体なにしてるんすっか!!カルピンは食べ物じゃないんすっけど!!」
「知ってるよ?食べないよ?」
「じゃぁ何で口の中に入れたりしたんですか!?」
「ほらよく言うじゃん。可愛いモノは口に入れても痛く無いって。だからそれを試してみたんだけど?」
「それを言うなら口じゃなくて目でしょう!!」
はポンッと手を叩くと。
「あっ、そうか。じゃぁ目にい『入れなくていいっす!!』」
「えっ〜〜〜。」
「えっ〜、じゃないっすよ。・・・アンタ一体何者?」
「何者って、はだよ?」
(何かこれ以上、この子と関わっちゃいけない気がしてきた。)
「俺、もう帰る。」
「えっ〜もう帰っちゃうの少年。」
「少年ってアンタ・・・俺の名前は、越前リョーマ。小学生は早く帰りなよ。」
「ぷぅ〜、は小学生じゃないもん!!明日から中学3年生だもん!!」
「ハァ〜?中3?」
「うん。」
「・・・見えない。」
「いいもん、いいもん見えなくてもいいもん。兎に角中学3年生だもん。」
〜♪〜〜♪。
どこからとも無く曲の流れる音が。
「はい、もしもしでーーす。」
の携帯電話のようである。
「景吾た〜ん?うん・うん。あのねぇ〜お散歩してたらねぇ〜知らない所に来ちゃったの・・・、うんうん、解った。うん待ってる。」
「アンタ・・・・迷子だったの?」
「うん、お散歩してたらねぇ〜いつの間にか知らない所に出ちゃってね。でももうすぐ景吾たんがお迎えに来てくれるの。」
「そっすか・・・。」
「うん。」
(これ以上何か変な事に巻き込まれない内に帰ろう。)
「じゃぁ俺は帰るっす。アンタはどうするの?」
「はここから動いちゃ駄目なの。」
「・・何で?」
「ここに景吾たんが来るからv」
「でもさっきの電話で場所なんか言ってなかった気がするんっすけど・・・?」
「大丈夫!!はいつも迷子になるから発信機が付けてあるの。」
「は・発信機!?」
「うん。」
「そっすか・・・それじゃぁ俺は帰ります。」
「うん。じゃぁね少年またね〜。」
手を振る。
もう二度と会おう事は無いだろうと思いながらその場を去ったリョーマ。
しかし、その考えは甘かったと後に思い知らされる事になる。